こんにちは、あゆりんです。
※この記事は ズートピア2 のセリフに触れています。ストーリーの核心ネタバレは避けていますが、ラスト周辺の空気感には触れるので未鑑賞の方はご注意ください。
『ズートピア2』を観終わったあと、頭の中で何度もリピートされる言葉ってありませんでしたか?
私はありました。
シマウマ警官コンビの軽快な決めゼリフと、ラストでニックが残す、あの一言。
日本語吹替で聞いたときは「うんうん、最高じゃん」と思ったのに、英語版の言い回しを知った瞬間、胸の奥がズン…と重くなる。
今回は、そんな“翻訳で味が変わる名セリフ”に注目して、「英語版でなんて言っているの?」という疑問にお答えしちゃいます。
少しでも興味がある方は、ぜひ、最後までお付き合いください。
まず結論:日本語と英語、こう違う
◆ シマウマ警官コンビの口癖
日本語吹替:「シマってこ!」
英語版:“Zebros!”
◆ ニックの最後の言葉
日本語吹替:「好きだぜ相棒」
英語版:“Love you, partner.”
ここまではシンプル。でも、本当の面白さはここからです。
「シマってこ!」は、日本語ならではの“瞬発力”
まずはシマウマコンビ。
正確な日本語の口癖は、各種国内メディア表記でも一致している「シマってこ!」。
(※「シマっていこうぜ」と記憶している人も多いけど、記事表記としては短いこちらが正式)
これ、何がいいって
- 「締まっていこう」
- 「シマ(縞)」
を一瞬で重ねられる日本語ダジャレの即効性なんですよね。
警察官としてはわりと軽いノリなのに、職場の空気をパッと明るくする、あの“やかましい元気さ”。
吹替で聞くと、「はいはい来た来た!」って、条件反射でちょっと笑ってしまう。
英語版はどうなる? → “Zebros!”
一方、英語版は “Zebros!”。
これは
- Zebra(シマウマ)
- Bros(兄弟・相棒・ブロ)
を合体させた造語。
つまり意味としては「俺たちシマウマ・ブラザーズ!」みたいなノリです。
ここが翻訳の面白いところで、日本語の「シマってこ!」と、笑いの方向が違う。
- 日本語:言葉の意味が瞬時にわかる“ダジャレ型”
- 英語:ノリと勢いで押し切る“スラング型”
どっちが正解、じゃなくてそれぞれの言語で一番“ウケが立ち上がる形”を選んでいる感じがします。
個人的には、「Zebros!」って二人で言う英語版のあの軽薄さ、めちゃくちゃ“海外コメディの警官コンビ”感があって好きです。
「好きだぜ相棒」→ “Love you, partner.” が刺さりすぎる理由
さて、本題。
ニックのラストの一言。
日本語:「好きだぜ相棒」
この言葉、ほんと絶妙ですよね。
- 重すぎない
- でも軽くもない
- ニックらしい照れと距離感が残ってる
「相棒」って言葉があるおかげで、友情としても受け取れるし、でも「好きだぜ」って言われると、感情の温度はちゃんと高い。
英語版:“Love you, partner.”
……これを初めて知ったとき、正直こう思いました。
え、love 使うの!?
英語の “Love you” は、日本語の「好き」より一段、いや二段くらい深い。
家族、恋人、人生レベルで信頼してる相手。
そういう距離感の言葉です。
そこに partner を付けることで「相棒だよ?バディだよ?」っていう逃げ道は一応ある。
でも、それでも、言ってること自体はかなり踏み込んでる。
しかも、英語版ではこのあと「でも俺らしいから、こんなの10年に1回しか言わないけどな」みたいな照れ隠しジョークが続くニュアンスもある。
これ、完全にニックですよね。
- 本音は出す
- でも茶化して逃げる
- それでも、気持ちは伝わる
ズルい。ほんとにズルい狐。
なぜ日本語は “Love you” を「愛してる」にしなかったのか(考察)
ここからは考察ですが、根拠はあります。
もし日本語吹替で「愛してるぜ、相棒」って言われたらどうなるか。
……たぶん、観客の感情が一気に恋愛方向に確定します。
それはそれで破壊力抜群だけど、『ズートピア』が大事にしてきた「相棒映画としての余白」が消えてしまう。
だから日本語は「好きだぜ相棒」という、感情は濃いけど、受け取り方は観客に委ねる表現を選んだ。
一方、英語の “Love you, partner.” は
- love の強さ
- partner の中和
この2つが同時に成立する、英語ならではのバランス。
つまりどちらも、その言語で一番“ニックらしく聞こえるライン”を狙った結果なんだと思います。
英語を知ってから吹替を聞き直すと、見え方が変わる
これ、個人的に一番言いたいんですが。
英語版の “Love you, partner.” を知ったあとで、日本語吹替の「好きだぜ相棒」を聞き直すと・・・
「好き」の一言が、前よりずっと重く聞こえる。
ああ、これ「軽い相棒ノリ」じゃなくて、「ニックなりに絞り出した最大値なんだ」ってわかるから。
翻訳って、どっちが正しいじゃなくて、両方知ることで完成する瞬間がある。
『ズートピア2』のこの2つのセリフは、まさにその代表例だと思います。
まとめ:言語が違うと、同じシーンでも心の刺さり方が違う
- 「シマってこ!」 ↔ “Zebros!”→ ダジャレ型とスラング型。笑いの方向は違うけど、キャラの芯は同じ。
- 「好きだぜ相棒」 ↔ “Love you, partner.”→ 日本語は余白、英語は踏み込み。どちらもニックらしさの別解。
もし円盤や配信で英語音声+日本語字幕が選べるなら、ぜひ一度やってみてください。
ラストのあの一言、たぶん初見とは違う場所が、静かに痛くなります。
……いやほんと、ズートピア、油断させてから刺してくるの上手すぎません?
最後までお読みいただきありがとうございました。

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