こんにちは、あゆりんです。
「ジョン・ターナスが将来 Apple の CEO になるかも」
─そんな話、ちょこちょこ見かけますよね。
そうなると、人間どうしても気になるのがこのあたりです。
- CEO になったら、年収(=総報酬)はどれくらい跳ね上がるの?
- ティム・クック並みに「えげつない額」になるの?
- そもそも今ですらどれくらい貰ってるクラスの人なの?
もちろん、未来のことなので「絶対こうなる」とは言えません。
でも、
- いまのティム・クックの報酬構造(事実)
- Apple が公式に出している CEO 報酬ポリシー(事実)
- それを踏まえた、いくつかの“もしもシミュレーション(仮説)”
を組み合わせると、わりとリアルな「ターナスCEOの世界」が見えてきます。
この記事では、
「ジョン・ターナス氏がもし Apple のCEOになったら、報酬はどう変わりそうか?」
をテーマに、事実と仮説をちゃんと分けながら、できるだけ分かりやすく掘り下げていきます。
少しでも興味がある方は、ぜひ、最後までお付き合いください。
まず前提:「年収」とは何を指すのか?
最初に定義をハッキリさせておきます。
アメリカの上場企業では、役員の報酬は SEC(証券取引委員会)向けの資料の中で
Total Compensation(総報酬)
として開示されます。
中身はざっくりこんな感じ。
- 基本給(Salary)
- 業績連動のキャッシュインセンティブ
(Non-Equity Incentive Plan Compensation) - 株式報酬(RSU, Performance Stock など)
- その他(退職給付の部分や福利厚生などの少額)
この記事では、ややこしさを避けるために、
「年収」=「Total Compensation(総報酬)」= 給与+ボーナス+株+その他の全部込みのパッケージ
という意味で使います。
つまり、「手取りの月給」みたいな話ではなくて、
“その年、その人に割り当てられた報酬パッケージ全体”
をイメージして読んでもらえればOKです。
【事実パート①】いまのティム・クック氏はどれくらいもらっているのか?
まずは「ゴールの姿」を確認しましょう。
現役 CEO、ティム・クック氏の最新の数字です。
● 2024年のティム・クックの総報酬(実際の数字)
Apple の最新のプロキシ資料やニュースによると、
と開示されています。
内訳のイメージはこんな感じです。
- 基本給(Salary):300万ドル
- 業績連動キャッシュインセンティブ:約1,200万ドル
- 株式報酬(Stock Awards):約5,800万ドル
- その他の福利厚生など:約150万ドル
つまり、クック氏の報酬はほとんどが株式で構成されていて、
「現金 1,500万ドルくらい + 株で 5,800万ドルくらい」= 合計 約 7,460万ドル という世界です。
(日本円にすると、ざっくり 100 億円クラスです…数字がバグりますね。)
● 「ターゲット報酬」と「実際の報酬」の違い
ここでややこしいのが、
- ターゲット報酬(目標値)
- 実際の総報酬(その年の実績)
が別物として定義されている点です。
Apple の 2025年プロキシによると、2024年の「ターゲット」CEO報酬はこんな構成とされています。
- 基本給:300万ドル
- キャッシュインセンティブ(目標値):600万ドル
- 株式報酬(ターゲット):5,000万ドル
→ 合計 5,900万ドル が「ターゲット」。
一方で、株価や評価時期の影響もあり、2024年の「実際の」総報酬は 7,460万ドルという数字になっている、というわけです。
【事実パート②】「S&P500 CEOの中央値」との比較
Appleだけ見ていると感覚が麻痺してくるので、他社 CEO とざっくり比べてみます。
- 2024年の調査では、S&P500 CEO の中央値報酬は約 1,710万ドル とされています。
つまり、
AppleのCEO報酬は、S&P500 CEOの中央値の約2〜4倍くらいのゾーン
にあるということになります。
「桁違い」という言葉が似合いすぎる世界ですね…。
【事実パート③】Apple が明言している「CEO報酬のポジション」
Apple は株主向け資料の中で、ティム・クック氏の報酬に関してこんな方針を書いています。
- CEO のターゲット報酬は、「プライマリーピアグループ(同業他社)」の CEO 報酬の80〜90パーセンタイルに位置付けることを意図している
※ここでいうピアグループとは、Microsoft / Alphabet / Meta / Amazon など、同じくらい巨大なテック企業たちのこと。
つまり、
「トップ企業群の中でも、さらに上位寄りのラインに CEO の報酬ターゲットを設定します」
と堂々と宣言しているわけです。
ここは “Apple全体の方針”というより、「ティム・クック氏というCEOの報酬ポジションをどうするか」という話である点も押さえておくと良いです。
【事実パート④】スティーブ・ジョブズは「年俸1ドル」だった
歴史的な話もついでに。
スティーブ・ジョブズは、Apple に復帰して以降、CEOとしての公式の年俸は「1ドル」 でした。
- その代わりに、
- ストックオプション
- 制限付き株式(RSU)
- プライベートジェットの付与 など
で報われていたのは有名な話です。
「給料はいらない。自分の報酬は会社の株価と成長が決める」
という、いかにもジョブズらしいスタイルですね。
このエピソードからも、
AppleのCEO報酬は「現金」よりも「株でどかん」が伝統
というのがよく分かります。
【事実パート⑤】ジョン・ターナスの今の報酬は「非公開」
では、主役のジョン・ターナス氏はどうでしょう?
- 役職:Senior Vice President of Hardware Engineering(ハードウェアエンジニアリング担当 上級副社長)
- 役割:iPhone / iPad / Mac / AirPods など Apple のハードウェア全体のトップ
という、とんでもなく重いポジションにいるのは間違いありません。
しかし、Apple が SEC に提出している「開示対象の5人(NEO)」の中に、ターナス氏の名前はまだありません。
NEO に含まれるのは、
- ティム・クック(CEO)
- CFO(ルカ・マエストリ)
- COO(ジェフ・ウィリアムズ)
- 法務SVP(ケイト・アダムズ)
- リテール&人事SVP(ディアドラ・オブライエン)
などで、ターナス氏はこの一覧の外側にいます。
そのため、
ターナス個人の総報酬(年収)の正確な数字は、現時点では公式には公開されていません。
※現在の年収が気になる方は、ぜひ、こちらの記事をチェックしてみてください。
ここは「事実」としてハッキリ言い切れます。
【仮説パート】もしターナス氏がCEOになったら報酬はどう変わる?
ここから先は “もしもシミュレーション” です。
事実ではなく、あくまで「構造と他の CEO データから考えた仮説」として読んでくださいね。
仮説の前提
- Apple の他の SVP(NEO)の総報酬は→ 年あたり 約2,600〜2,800万ドル レンジが多い
- クックの実際の総報酬は→ 2024年で 約7,460万ドル
- S&P500 CEO の中央値は→ 2024年時点で 約1,710万ドル
つまり、
- SVP(NEO):だいたい 2,700万ドル前後
- Apple CEO(クック):約7,500万ドル
- S&P500平均CEO:約1,700万ドル
という「階段」がある、というのが事実ベースの前提です。
この上で、
「ターナスCEO」が誕生したらどういうパターンがあり得るか?
を、2つの仮説として考えてみます。
仮説①:昇格直後は「やや抑えめ」ラインからスタート
● 想定ケースA:ターゲット総報酬 4,000万ドル級スタート
これは完全に仮の数字ですが、イメージとして:
- ターゲット総報酬:4,000万ドル と仮定
- 基本給:300万ドル(クックと同じ水準)
- キャッシュインセンティブ(目標):600万ドル
- 株式報酬(目標):3,100万ドル
こんな配分なら、
- S&P500 CEO の中央値(1,710万ドル)よりは かなり上
- でも、クックのターゲット 5,900万ドルよりは 少し低め
というバランスになります。
「クック氏よりやや控えめだけど、それでもトップオブトップ級」
というスタートラインですね。
● なぜ「やや抑えめスタート」があり得るのか?
- 新しい CEO が就任した直後は、
- 株主・市場の信任
- 実績
がまだこれからの段階
- Board(取締役会)としても、いきなりクック級の報酬を与えるより、「実績がついてきたら徐々に上げていく」設計にした方が株主に説明しやすい
…といった、かなり現実的な理由が考えられます。
仮説②:最初から「ほぼクック並み」ターゲットになるパターン
● 想定ケースB:ターゲット総報酬 5,900万ドル級スタート
もう1つの可能性は、
ターナス氏がCEOに就いたタイミングで、そのままクックと同じターゲット 5,900万ドルに乗せる
というケースです。
- 基本給:300万ドル
- キャッシュインセンティブ:600万ドル
- 株式報酬:5,000万ドル
という配分であれば、完全に「クック氏と同格」のターゲット構造になります。
● こうなると何が起きるか(想像)
- 見かけ上は「いきなりクック級」の待遇
- ただし株式報酬がメインなので、
→ 株価が落ちればターナス氏の“実績ベース報酬”もガッツリ削られる
つまり、
「待遇はクック級、結果が出なければ報酬は自動で目減り」という、かなりシビアなゲーム
を最初から背負うことになります。
個人的な予想:たぶん「AとBの中間」みたいな落としどころになりそう
完全に個人的な感想ですが、もしクック氏がどこかのタイミングでバトンを渡し、ターナス氏がそのまま内部昇格で CEO になるとしたら…
最初の1〜2年:ターゲット 4,000〜5,000万ドル級(ケースA寄り)。
その後、
- 業績好調
- 株価堅調
- 市場・株主からの信任が高い
という条件が揃ってくれば、→ ターゲット 5,000〜6,000万ドル級に近づけていく(ケースB寄り)
という “段階的な引き上げ” になる可能性が高いかな、と思っています。
あくまで 他社や過去事例(Microsoftのナデラなど)を見たときの「それっぽさ」 ベースですが、いきなり満額クック級スタートというよりは、「最初は少し控えめ、様子を見ながら」というのが現実的かなと。
報酬が変わると、何が変わるのか?
「いや、ターナスが何千万ドルもらおうが、こっちの生活には関係なくない?」
というツッコミもあると思います。正直、それはそう(笑)。
ただ、CEO報酬の“構造”は会社のスタンスを映す鏡でもあります。
- 株式報酬が大部分 → CEO の報酬は 株価と業績に直結
- ターナスが CEO になっても→ その構造が続くなら→ Apple の長期的な価値・株価をどう上げるかが、彼自身の懐事情にも直撃
ということになります。
「Vision Pro や Apple Silicon、サービス戦略、AI…どんな打ち手を選ぶかで、自分の報酬も何千万ドル単位で変わる」
と考えると、数字の話も少しリアルに感じられてきませんか?
正直な気持ち:高すぎ? それとも妥当?
S&P500 CEO の中央値が 約 1,710万ドル(2024年) の世界で、Apple の CEO は その数倍 のレンジにいる─。
やっぱり数字だけ見ると、
「いやいや、高すぎでは…?」
という気持ちが出てくるのも普通だと思います。
私も内心「ゼロひとつ間違えてない?」と思います。
でも一方で、
- 世界トップクラスの企業の舵取り役
- ミスれば株価・雇用・サプライチェーンに甚大な影響
- 成功すれば世界中の人の生活やビジネスが変わる
というレベルの仕事なので、
「責任とインパクトの大きさを考えると、こういう報酬体系も“資本主義ゲームの最上階層”っぽいな…」
と、半分あきれつつも納得してしまうところもあります。
まとめ:ターナスCEOの報酬は「構造上こうなりそう」という話
最後に、この記事のポイントを整理しておきます。
✔ 事実として言えること
- ティム・クック氏の 2024年の実際の総報酬は約 7,460万ドル
- 2024年の ターゲットCEO報酬は 5,900万ドル(基本給300万+キャッシュ600万+株式5,000万)
- Apple は→ CEO報酬をピア企業の CEO の 80〜90パーセンタイルに位置付ける方針を明言
- 2024年の S&P500 CEO の中央値報酬は約 1,710万ドル
- ジョン・ターナス氏はハードウェア担当 SVP だが、現時点では NEO ではないため、個別の総報酬は非公開
✔ 仮説として考えられること
- ターナス氏がCEOに内部昇格した場合、
→ 最初はターゲット 4,000〜5,000万ドル級の“やや控えめライン”でスタート
→ 実績と株主の信任次第で、5,000〜6,000万ドル級のターゲットに近づいていく可能性が高い - どのケースでも、報酬のほとんどは株式報酬で構成され、
→ 株価と業績にがっつり連動する構造になる
あらためて強調しておくと、
でも、
「だいたいこれくらいのレンジなんだろうな…」
というイメージを持つには、そこそこ現実的なラインかな、というのが正直なところです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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