こんにちは、あゆりんです。
今現在、X(旧Twitter)を中心に話題になっている私立岩手医科大学で行われた耳鼻咽喉科における教授選騒動。
そのことが気になっていろいろ調べていたら、岩手県における耳鼻咽喉科医療の現状があまりにも凄まじいことが判明。
そこで今回は、岩手県における耳鼻咽喉科医療の現状について、分かりやすくまとめてみました。
少しでも興味がある方は、ぜひ、最後までお付き合いください。
岩手県の耳鼻科医不足って、正直どれくらいヤバいの?
「岩手って耳鼻科少ないよね」
「盛岡から離れると耳鼻科探すだけで一苦労…」
そんな声を見聞きして、
実際、どれくらい耳鼻科の先生が足りてないの?
と気になっている人もいると思います。
先にざっくり結論を言うと:
岩手県の耳鼻科医不足は、“ちょっと少ない”どころではなく、データ上も現場の声からも、かなり深刻な部類に入る。
という感じです。
ここから、
- 岩手医科大学が公式に書いていること
- 統計データ(人口あたり耳鼻科医数)
- 岩手県や花巻市の公的資料
をベースに、できるだけ分かりやすく整理してみます。
岩手医大が自ら「耳鼻科過疎」と表現するレベル
いちばんインパクトがあるのが、岩手医科大学・耳鼻咽喉科頭頸部外科の入局案内ページです。
ここには、はっきりこう書かれています。
- 岩手県は、埼玉、千葉、茨城に次いで、人口比の耳鼻咽喉科医の数が少ないという。
- さらに、深刻な高齢化と地域医療の崩壊が危惧されている現在、実質的には岩手県がもっとも耳鼻咽喉科の過疎化が進んでいる。
大学の耳鼻科が、自分で自分の県を「実質、もっとも耳鼻科過疎」とまで書くって、なかなかですよね…。
つまり、
- 単に「少し足りない」レベルではなく
- 県全体として“耳鼻科過疎県”だと、大学側が自覚している
というのが現状です。
数字で見るとどう?人口10万人あたり耳鼻科医数
感覚だけだと伝わりづらいので、数字も見てみます。
全国平均と最多・最少県
厚労省「医師・歯科医師・薬剤師調査(2014年)」のデータを元にした都道府県別ランキングによると:
- 全国平均:人口10万人あたり 7.43人
- 1位 京都府:10.35人
- 47位 青森県:5.22人
京都と青森で、ほぼ倍近い差があります。
岩手県の位置づけ
同じランキングの解説では、
「埼玉県、岩手県、茨城県、千葉県など東日本に耳鼻咽喉科医の少ない県が多い」
とされていて、岩手は最下位ではないけど、明確に“下位グループ”側です。
ざっくりまとめると、
- 「全国平均よりかなり少ない」
- 「耳鼻科医が多い都道府県とは、かなり差がある」
という位置にいます。
専門機関の分析でも「耳鼻咽喉科は“少ない側”」と明記
「耳鼻科が少ない」という話、実はちゃんとした医療政策系の資料にも出てきます。
日医総研(JMARI)の岩手県レポート
日本医師会総合政策研究機構(日医総研/JMARI)が出しているワーキングペーパー(WP419:岩手県)では、こう分析されています。
岩手県において、2016年の人口当たり医師数が多い診療科はなく、少ない診療科は、内科(総数)、整形外科、皮膚科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、麻酔科、救急科である。
つまり、
- 「人口あたり医師数が“多い診療科”はひとつもない」
- むしろ、耳鼻咽喉科は“少ない診療科の一つとして名指し”されている
という状態なんですね。
花巻市の公的資料にも「耳鼻科不足」とハッキリ書いてある
県全体だけでなく、市レベルの資料にも耳鼻科不足が出てきます。
花巻市「地域医療ビジョン」
花巻市が2014年に作成した「地域医療ビジョン(ダイジェスト版)」では、医療従事者確保の方針の中で、こう書かれています。
・医療従事者の確保を県に働きかけるとともに、 市も不足する産婦人科や小児科、耳鼻咽喉科の医師確保に向けた取り組みの実施。
産婦人科・小児科と並んで、耳鼻咽喉科が“不足する科”として名指しされているんですね。
これは、
- 「なんとなく少ない気がする」というレベルではなく
- 自治体が公式文書で「不足診療科」として認識している
という意味なので、かなり重い一文です。
じゃあ、生活レベルではどんな影響が出そう?
ここからは、データ+公的資料から見える状況をもとに、患者目線でどんな困りごとが起きそうかをイメージしてみます。
(ここから先は、“一般的に起こりがちな問題”としての話で、岩手で統計的に何件こういうケースがある、というところまではわかりません。)
そもそも選べる耳鼻科が少ない
- 市町村によっては、耳鼻科のある病院・クリニックが数件しかない
- 場合によっては、隣の市まで車で数十分〜1時間かけて通う必要がある
という状況になりやすいです。
都市部だと「近所の耳鼻科にちょっと行く」レベルの用事でも、岩手の一部地域では半日コースになってしまう可能性がある、ということですね。
ちょっとした症状でもハードルが高くなる
例えば:
- 子どもの中耳炎
- 強い花粉症・アレルギー
- めまい・耳鳴り
こういった症状は、都市部なら「近くの耳鼻科にサッと行く」感じですが、
- 近くに耳鼻科がない
- 車がない/高齢で運転できない
となると、
「様子をみてしまう」→ 受診自体を諦めてしまう
というパターンが、地方では起こりやすいと言われています。
これは岩手に限らず、医師不足・交通の問題を抱える地方全般で指摘されている課題です。
手術・精密検査レベルになると、さらに集中しやすい
- 慢性中耳炎の手術
- 扁桃摘出
- 頭頸部がんの手術や精査
こういった高度医療になると、
- 県内でもできる病院が限られる(多くは岩手医大やその関連施設)
- そこに患者が集中し、予約が取りにくくなりやすい
という問題も出てきます。
そこに、最近の
- 岩手医科大学附属病院・内丸メディカルセンターの「耳鼻咽喉科 医師不足による受け入れ制限」
まで重なっているので、「ただでさえ少なかったところに、さらにダメージが入っている」という状況なのは間違いありません。
まとめ:今の状況を一言でまとめると…
ここまでをざっくりまとめると、岩手県の耳鼻科事情は:
- 岩手医大自身が「実質もっとも耳鼻科過疎が進んでいる」と書くレベル
- 厚労省データベースでも、人口10万人あたり耳鼻科医数は全国平均より少なく、下位グループ側
- 日医総研の分析でも、「人口当たり医師数が少ない診療科」のひとつとして耳鼻咽喉科が名指しされている
- 花巻市のような市レベルの計画でも、産婦人科・小児科と並んで「耳鼻科不足」と書かれている
という、かなり筋金入りの“耳鼻科不足県”です。
そこに加えて、
- 2025年には、岩手医大附属病院・内丸メディカルセンターが、「耳鼻咽喉科の医師不足による受け入れ制限」を公式に発表している
ことを考えると、少なくとも短期的には、「もともとギリギリで回していた耳鼻科医療に、さらに負荷がかかっている」という見方が妥当かな、と思います。
今回の私立岩手医科大学の教授選騒動をきっかけに、岩手県の耳鼻咽喉科医療の現状を知ることができました。
皆さんにとっても、少しでもお役に立てたなら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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